本人訴訟日記(以前→過払い金請求日記) -262ページ目

得体の知れない会社&清水さん

去年の冬の講習のコマ割りってありますか?」

 

三宅室長に聞いて出してもらった。

 

ん?んんん?

「あのー朝の9時から夜の9時までびっちり社員3名皆コマ入ってるんですけど」
「これって労働基準法に違反してない??」
「うん。そう。でもこうしないと回らないから」
「時間外手当ってでてるんですか?」
「そういうのはないけど、講習の売上目標いったらいくらかでるみたい」

 

いくらかでるみたいって。。。しかもいつも目標行ってないしっ

 

「だって、こんなの。。。もしかしたら夏期講習もこういう状態??」

「そうなのぉ~もう死んじゃうっっ」

 

てか、おかしいでしょ(笑

 

「これって先生がいつも足りないからこうなるんですよね?ちゃんと朝番や遅番ってシフト組まないと」

「そうだよねぇ~」

 

じゃなくって、あんた教室長なんだから言わないと上に。

 

ということで、交代制のシフトを組み、講師を新しく3名補充して清水さんに上申。

 

あっ!いいですよ。それで

 

えぇぇ!!いいんかいっ!このシフトを10年以上もやっていたそうな。。。

 

 

 

 

 

「冬期講習はイベントだから、張り紙とかそういうのでアピールしようよ」

 

ってことになり発泡スチロールに張り紙を貼って天井から吊るすことにした。

 

清水さぁ~ん。。。。というのをやりたいんで発泡スチロール買っていいですか??」

いや、うちにあるよ

 

えぇぇ!!

「いや、でもでかくて横長のを10個くらいほしんですけど」

「あっあります。もっとほしい??」

「いや、いいです。10個で。。。」

 

 

 

 


ある日、清水さんと山下とあたしで会議。その席で、

 

「塾って午後はやることないじゃないですか?なんかその時間に違うことやりましょうよ?日曜の『給与明細』って深夜番組みてたら空き時間を使っていろいろやってる会社出てましたよ」

 

と振ってみた。

 

「山下はなんかやりたいことある??」

「うーん。居酒屋なんかやってみたいな」

「居酒屋って夜でしょ?(笑)授業の時間と当たるじゃん」

「だから授業終わったあとに生徒の親とか呼んで。。。みたいな(笑」

 

二人の会話を黙って聞いていた清水さん。突然

 

居酒屋うちにあるよ

 

えぇぇ!!

 

二人して絶句。

 

「居酒屋やってるんですか??」

 

と驚きの山下。

 

「うん。完全予約制のね」

 

どんな居酒屋だっ!!

 

「誰か料理できるんですか??専任で置いてるとか」

 

ああ、俺調理師免許持ってるから

 

えぇぇ!!

 

「俺が料理作ったりする」

 

マジかいっ!!営業部長自らおもてなしっ

「山下さん。やる??」

 

「いや、いいです。さっきの意見撤回します(汗」

無駄・非効率

とりあえず、教室会議も終わりスタッフの脆弱さに危機感を覚えながらも、あたしは講師としての授業もこなすことになった。が授業の内容とか生徒一人ひとりの状況を話してもつまらないので割愛。その代わりいろいろなシステム?に目のつくものがありそれを一つひとつ片付けていくことにした。

 

 

軍司先生授業日報ってある?」 

 

自分が担当することになるクラスの前任者に聞く。

 

「えーあんまり役に立たないですよ」

 

と言いながら彼は自分の机の引き出しからごそごそと紙を大量に引き出してきた

 

えぇぇ!!日報管理簿みたいのないの!?

 

出された紙には授業日報と表紙にかかれているが、ミミズの這ったような跡がある。

 

「これ字汚いし、あんまり役に立たないですよ」

 

と言われ生徒状況を口頭で伝えられる。

 

「あのさ、この授業日報って先生が自分で保管してるの?」

 

「そうですねえ」

 

「管理簿みたいのにファイルはしてないんだ??」

 

「そういうのはないです」

 

「じゃあ、同じクラスで他の教科の担当者が書いた日報って他の先生は自由に閲覧できないんだ??」

 

「そうですねえ。各自保管してるんで」

 

「あんまり意味ないじゃん」

 

意味ないです

 

じゃあ、なんで書いてるのっ!!

 

「授業の報告とかは教室長に毎日しないの?」

 

「しないです。なんか問題があったら言いますけど」

 

しないのかっっ!!!

即座に授業日報管理簿を学年別に作らせる。

 

 

 

川崎先生、親との面談状況とか電話でのやり取りを記録した面談記録みたいのはある??」

 

「ないですねえ」

 

えぇぇ!!面談しても情報が共有できないじゃん!!

 

「じゃあ、面談とかしないの?」

 

「しますけど、各自が自分のノートにメモ書きとかしてます」

 

。。。。

 

即座に面談記録簿を作成。

 

 

 

 

突然、おばさんが玄関に出現。生徒の親かと思い

 

「こんにちわ」

 

と挨拶。

 

朝日新聞の集金にきましたぁ~」

 

「おいくらですか??」

 

「3000円です」

 

とりあえず払っておく。

 

ふと思って聞いた。

 

三宅室長、あのさあ~この朝日小学生新聞ってさ、誰か読んでるの??」

 

んー誰も読んでませんねぇ

 

じゃあ、必要ないじゃん!!

即座に清水さんに電話。

 

「清水さんっ。朝日新聞の集金がきたんですけど、小学生新聞って誰も活用してないみたいなんですけど、止めちゃダメですか??」

 

あー必要ないなら止めてもいいですよ

 

えぇぇ!!そんなに簡単でいいの!?

 

「わかりました」

 

返す刀で朝日新聞のお店に電話。

 

「あのー今月で新聞購読打ち切りますんで」

 

 

 

 

コマ割りになにやら赤字で欠席マークを生徒の名前のところにつけている三宅室長。透明ビニルからコマ割を引っ張り出して書き、またビニルにしまっている。そんなことが毎日繰り返されている。

 

「三宅室長、それ出したり入れたりめんどくないですか??」

 

「そおなのぉ~めんどうぉ~」

 

ととても困った顔。

 

「じゃあ、横長のフラットファイルかバインダー式のファイルに変えたらいいのに。何かビニルに入れる意味あるんですか?」

 

特にないと思うょ

 

即座にバインダー式ファイルに変更。

 

 

 

 

月一回家庭に送付する郵便物。宛名をラベルシートで貼るまでは良かった。その後、切手を一枚一枚封筒に貼っている清水さん

 

「それ毎月切手を一枚一枚貼ってるんですか??」

 

「そうです」

 

「郵便局に行ってまとめてだせば切手貼らなくていいんじゃないですか??」

 

「そうです」

 

「じゃあ、めんどうだからそうしましょうよ」

 

そうしましょう

 

どう考えても非効率な出来事が多すぎる。もっと頭使って考えようよ。

教室会議

「この12月から営業の仕事をすることになりました金田です」

 

 

まず儀礼的な自己紹介。メンバーは全部で6名。冬期講習売上目標達成のための会議。計画書を丹念に説明しながら、参加申込の促進方法や時期について述べていく。
そして最後に

 

 

「皆さんは自分の強みをどんどん生徒や母親にアピールしていってください。一体どんな先生なのか?どんな塾なのかをきちんと伝えていくことが大切なんです。講習があることやその意義をきちんとそれと同時に伝えていけば、私たちの考えが伝わっていきます。そうすれば自ずと参加者が増えていくものです。」

 

というようなことを言った。続けて、

 

 

「例えば、あたしは電話が得意です。母親と話すのは全然苦じゃありません。だから電話による督促には自信があります。簡単に言うと電話で商品を売り込むのが強みです。さあ、皆さんはどんなところが強みですか??」

 

もちろん、そう聞くことは事前にみんなに話してあった。

 

 

「(おかまの)三宅さんからどうぞ」

 

 

まっすぐにあたしの方を見つめながら

 

「ぼくはねぇ~子供に裸であたれるっ

 

 

一瞬あたしと彼の間で時間が止まった。。。
仕方なくホワイトボードに 子供に裸であたれる と書く。

 

 

「では。。。(髭面)川崎さん。。。」

 

 

しばし下を向いて考え込むような顔つき。おもむろに顔を上げて

 

 

「わからない問題なんかを調べてあげることかな

 

 

調べてあげるって強みなのかっ!誰でも出来るのでは??
これもホワイトボードに書く。

 

 

「(坊主頭の)軍司さん?」

 

冷静に対応することです

 

 

冷静に。。。ってわからんっ
これも仕方なく書く。

 

 

「(裾から必ずシャツが出ている)森下さんは??」

 

 

「んーんーあっ!僕は中学受験経験者なんで、そういう経験を子供たちに伝えていくって言うのはどうかな?

 

「(どうかな?って)い、いいんじゃないですか(汗」

 

もう書きたくない。。。

 

「(一番まともそうな)佐久間さんは?」

 

受験テクニックを教えることが出来るです

 

 

えぇぇ!!って、あんた小中高大一貫教育出身者じゃないんかいっ!?

 

「最後に(紅一点の)今野さん」

 

 

「これは良くないことなのかも知れませんけど。。。生徒にとってお姉さん的存在でいてあげること

 

良くないってわかってんなら改善しろよ。。。

押して知るべし。この強力スタッフで売り込みかけていきますよ。

 

売上目標達成計画

冬期講習開始まであと25日。普通の大手塾ではコマ割りも決まって講習の授業料なども納入済みだったりする。が、12月に入ったというのにこの塾は期間と授業料だけしか決まっていない。案内と申込書は前月に各家庭に郵送済みであるそうだが、まだ一枚も申込書は出ていない



「まず、去年の冬期講習の売上実績を教えてください」
清水さんに聞くと
150万円
えぇぇ!!ちょっと待ってください。生徒数は何人だったんですか?」
「80名かな」
えぇぇ!!今と変わらないじゃないですか!で、今期は250万円なんですか?なぜに100万UP!
「うーん。参加数が少ないんだよねー。一応、70%の参加率で250万はいくことになってるんだけど。。。」



恐ろしいので自分で試算してみる。ふむふむ、確かに70%の参加率で計算すると250万円は行かない数字じゃない。



「わかりました。でもじゃあ、どれくらいの参加率だったんですか?去年は?」
「たぶん50%切ってたんじゃないかなあ」



半数以下。。。(汗



「去年の具体的な数字とかはありますか?」
しばし沈黙。
そして笑みをたたえながら
ない



ないのかよ。。。



「でも、じゃあ、売ってないんですよね?きちんと」
「そうですね。何も言わなくても受験生なんかは申込書持ってくるんで」



あとで聞くとおととしは250万オーバーしていたそう。それは小学生の中学受験と中3が多かったかららしい。今年は中学受験や中3が少ない。単価の安い学年になっている。客層がよかったために売り込まなくても参加してくれていたというのが実情だったらしい。



「じゃあ、今年は高校生を攻略しないとならないですね。高校生の参加はどんなもんでした?」
高校生は全然参加してないです
えぇぇ!!それじゃあ、参加率上がるわけないですよ。そこが問題だな。なんで参加しないんだろう??」
「高校生は個人指導しかないから、先生や教室が足りなくてコマ組むのが無理なんですと三宅さんがいうので」



無理なんでってそれじゃあ絶対目標いくわけがないって。4分の1は高校生なんだから。



「こうしましょう。高校生のクラス授業をやりましょう。そうすれば使う教室も先生も少なくて済む。それに講師料経費も抑えられますよ」
「そうしましょう」



そうしましょうって、最初からそうすればいいのに。それしか方法ないし。。。
かくして冬期講習売上目標達成計画が出来上がった。



まあ、簡単に言うと生徒と母親に各担当講師がアピールをするということ。その手順と期間が計画書に載っていて、それでも参加申込書がでてこない家庭にはあたしが電話で督促をかけるという段取り。たいした計画ではない。その実行のために教室会議を全講師参加の元開くことになった。

教室長現る

個人営業委託契約の調印式が教室近くの居酒屋「しょうや」で開かれることになった。その場所には、あたしが担当する教室の教室長も在席すると言う。初対面だ。山下に誰に似ているか聞いたところ、芸能人ではいないとのこと。
「じゃあ、どんな感じの人?」
「どうなんだろう。。。人あたりはいいかな~まあ、会ってみればわかりますよ」
とあんまりはっきりしたイメージを湧かせない。
土曜日の夕方8時に某駅で待ち合わせ。あたしは5分前に到着。まだ誰もきていない様子。路上で煙草を吸う。すると、なにやらスーツ姿の男が突然ひょっこり現れた。改札の方に向かいながら改札とは微妙に距離を置いている。すーっと周りを見回すような感じでぽつねんと突っ立っている。私は横目で彼の動きを追った。
くさいな。。。
あえてあたしは声を掛けない。その男は改札を行ったり来たりと落ち着かない。あたしも改札のほうをじっと睨んでいた。二人のスーツ姿の男がじっと並行した位置でやや距離を取りながら改札から出てくる人たちを見ているのだ。そして、8時を5分ほど過ぎて清水さんと山下が揃って改札から出てきた。男がすーっと動いた。
「こんばんわぁ~お疲れ様でーすぅ」
と妙にトーンの高い声の男。
3人が合流してあたしに気づいた山下がこちらに寄ってくる。なんとなく山下が
「こちらが金田さんです」
とあたしをその男に紹介する。
「こんばんわ~はじめましてですぅ~三宅と申しますぅ~今日は遠いところお疲れ様でございますぅ~」
とえらい勢いで腰から下を極度に折り曲げて挨拶する。

。。。。。。この人。。。。おかま??
これがあたしの第一印象だった。。。



会合は無事開かれ調印も滞りなく進んだ。帰りの車中。
「山下。。。言おう聞こうと思ってたんだけど、彼はおかまなの??」
あはははは
山下大笑い。
「なんで??」
「いや、あの喋りはおかまでしょう??」
あはははは
「お前笑いすぎ。てか、語尾の伸ばし方とかさ。あと、今日『ぼくねぇ』とか『そうでございますのょ』とか連発してた。どう考えてもおかまでしょう」
あはははは
山下は電車内で咆哮しっぱなし。
おかま君があたしの担当する教室の教室長。今後、彼を中心に様々な小事件が勃発していくのだった。